その輝かしい歴史の中で初めて、モンツァ・サーキット(Autodromo Nazionale di Monza)が 2021年FIA世界耐久選手権を主催します。18ヶ月の休止期間を経て、ファンが再びグランドスタンドに迎え入れられます。
世界耐久選手権は、以下の 4 つのカテゴリーから成ります。ハイパーカー、ル・マン プロトタイプ(LMP2)および 2 つのGTEカテゴリー((LMGTE Pro および Am)です。すなわち、37台のマシンが燦燦としたイタリアの陽光の下、6時間レーストラックを周回します。ドライバーにとっては、8月に開催されるル・マン24時間耐久レースに先立ってマシンをテストする絶好の機会となります。ファンにとっては、地球上で最速のトラックの1つで繰り広げられる全速力での耐久レースを観戦できるチャンスでもあります。
注目のフェラーリは、ポルティマオ8時間レースを先導したあと、モンツァ6時間レースへと続きます。見間違うことないレッドカラーのAF Corse Ferrarの#51 と #52は、プロ・カテゴリーで第1位・2位を飾り、ブルーカラーのCetilar Racingは、AMレースで勝利しました。
モンツァが世界耐久選手権を主催するのは初めてですが、このサーキットにとっては耐久レースはなじみのないものではありません。スピードの殿堂として知られる、元祖モンツァ・サーキット(Autodromo Nazionale di Monza)は、1922年に広大な10 kmサーキットとして設置され、1954年には名高い高速バンクオーバルが導入されています。今日、その長いストレートと曲線を描く高速コーナーを備え、5.793 kmのモダンなサーキットは、依然として世界最速トラックの1つに数え上げられますが、長距離レースの豊かな伝統もあり、特にモンツァ1000 kmとして知られるイベントがあります。
モンツァの1000 kmレースは、世界スポーツカー選手権(後にFIA世界耐久選手権となる)のシリーズのひとつであり、ミッレ・ミリア、スパ、デイトナなどの有名な耐久イベントの一つでもあります。このシリーズでは1950年代から1970年代にかけて跳ね馬が掌握し、1953年~1961年の間に7回チャンピオンシップを制し、この過程でフェラーリ初のミッドリア・エンジンカーである246 SPを世界に周知させました。1962年のGT国際マニュファクチャラーズ選手権では、250 GTOが登場、1964年まで連続して勝利を飾りました。
フェラーリは、Ferrari 330 P3、250 Testa Rossa、セルジオ・スカリエッティデザインの美しい250 GTOなどを投入し、過去20年以上耐久レースを支配してきました。Ferrari 330 P3は、1966年モンツァの1000kmレースで優勝しました。
2023 この2月にフェラーリが、2023年にル・マン ハイパーカー・プログラムを通じてル・マンに復帰すると発表し、モンツァの6時間耐久レースは、跳ね馬のファンにとってはこれまで以上にタイムリーで関心事になっています。
今週末のトラックでどんなことが起ころうとも、真の勝者はモンツァの名だたるファンやティフォシです。レースに参加することは、イタリアでは家族が集まる機会の1つとなっており、レース愛もそれは深いものがあり、118,000人収容可能なスタンドに観客のいないスピードの殿堂を想像するのは難しいものがあります。グランドスタンドは1年以上にわたって観客を入れていませんでしたが、この7月18日(日)にこのモンツァの6時間レースで観客数を絞って再びゲートが開かれます。これは5万人の観客を迎えるル・マン24時間レースへの道を切り開くものです。
18ヶ月の休止期間を経て、今週末のFIA世界耐久選手権の第3ラウンドで、モンツァのフェラーリファンが再びグランドスタンドに迎え入れられます。
「FIA世界耐久選手権のラウンドにファンが参加できるようになってからしばらく経ちました。モンツァのグランドスタンドで観戦する姿を見られることを大変楽しみにしております」と、FIA耐久レースコミッション会長であるリシャール・ミル(Richard Mille)が語ります。 「政府の決定と、主催者およびプロモーターの尽力により安全な条件下での開催が可能になったのです」